1.参加者:4名
2.場所:白井駅前センター 研修室2
3.実施内容:
①学習内容:
家族カウンセリングDVD視聴 『説き明かし・私の家族面接 初回面接の実際』
(1)前回に続き、福山和女先生(ルーテル学院大学 総合人間学部教授)編
<面接者による介入とフィードバック>
9)カウンセリングの途中で先生から座る位置の変更を提案:
家庭内で両親の葛藤を見たときに娘は自室に移るなどして両親の葛藤を避けていた
ことから、先生は両親 の間の葛藤が、娘が耐えられるのかを確認。娘が同じ場での
カウンセリングの継続に同意したことで、娘が耐えられることを読み取る。
また、先生は母親の正面に座り母親を支える役割を意図した。
10)娘が生まれる前、両親の出会いや妊娠当時について家族それぞれに質問:
娘は結婚の経緯を知らなかったため、主に両親に質問。
結婚は恋愛で、娘の妊娠を一番に報告したのは父親で、ケーキを買ってきてくれた
ことなどが話される。
先生がそのことを要約し、娘に「すごく期待して生まれた」ことを伝える。
出生の原点を聞くことは、娘が自分の存在意義を知る重要なことである。
11)カウンセリングのまとめと今後の進め方について:
先生が、今後5~6回のカウンセリングが必要と考えていること、今日は結論は
出ないと伝えると、父親から「次はいつか、頻度はどの位か」などと質問が出た
ため、先生は「お父さん、急いでいらっしゃいますね」と切り返す。
今後の進め方について両親と娘に参加意思を確認。また、先生は今日の
カウンセリングに参加していない息子の参加も提案。
父親はADHDの息子が落ち着いて参加できないことを懸念しており、娘の相談なの
に息子を連れてくることが必要なのか疑問がある様子。
この場面について先生は、父親について「カウンセリングの場」であることを理解
しておらず、息子とのことと言いながら、自分の孤立を訴えたかったと読みとる。
加えて父親は、先生に何度くる必要があるのかを尋ねるなど、人の権威を使おうと
していると読み取る。
この場面の振り返りを両親と娘にも実施。
父親「息子を連れて来ていいと言われ世界が広がったような気がする」
母親「落ち着きがない息子を連れてくるのは心配だが、娘が気持ちを明らかにして
いる ので息子もそうなって欲しい」
娘「学校に行っていない自分を見ている弟も学校に行きたくないと言っているので、
ここでいい影響を受けて欲しい」
12) 母親からの訴え「家に帰り娘にどう接したらいいか」という質問への対応:
先生は娘に、「お祖母ちゃんにお母さんが、あなたのことを相談したらどう答える
と思う?」と質問。
この意図は「今の問題は家族で解決するのもので、私は解決者ではない。
そのことを意識させるため視点を家族に戻す」狙い。
また、母親の、父親(娘にとって祖父)の喪失体験が大きく、夫が
受け止めてくれないため娘に向いているが、娘はまだ思春期で受け止めきれず
逃げている、とも読み取る。
<最後に全体のまとめとして解説>
・構造的家族療法の形式で面接が展開
・セラピストは母親をフォローしている
・人間は1人ではなく多くの複合体でできていることが理解できる
・家族の力を信じ、家族にゆだねている
②近況報告:
・コロナウィルス感染や若手俳優の自殺の件などについて話し合った。
4.次回について
〇実施項目:①家族カウンセリングDVD視聴 ②参加者からの相談、
検討したいテーマ(時事問題など)について
0 件のコメント:
コメントを投稿