2020年1月13日月曜日

2020年1月11日(土)実施報告、2月29日(土)予定


1.参加者4名
2.場所:白井駅前センター 研修室(2
3.実施内容:
①学習内容:前回から継続
教材『カウンセリング練習帳―人間関係システム視点-』
(水野修次郎著、ブレーン出版)を使用。

5   家族システムの見方 85

5-脱三角関係
家族カウンセリングにおいて、カウンセラーは家族に見られる三角関係を科学者のように冷静に、客観的に、観察し、どこの関係に三角関係が顕著に作用しているかを発見することに努める必要がある。また、脱三角関係とは、誰にも組みしない中立の立場を確立することである。

カーとボウエンは中立を次のように定義している。
「中立とは自己の観点を守ることや、あるいは他人の意見を変えることに情動的に関わることなしに、自己を定義できる能力に反映されるものである。」

練習5-8
あまりにも密接な関係のために、お互いに過干渉となっている母娘の事例。当初は感情的な反発が目立っていたが、カウンセリングを続けた結果、最近は多少距離が取れるようになった。
カウンセラーは母娘の両方から、自分の味方になって相手を攻撃するようにと誘いを受けている。母親がカウンセラーに向かい、「この子はいつもこのように意気地なしだから」と発言。母親の、カウンセラーを三角関係に巻き込む誘いだが、あなたはどう対応するか。

各自考えて発表。
・「お母さん、よく娘さんを観察していますね」とねぎらいつつ、意気地なしと発言した
   意図を確認する。
・「娘さんの肩を持つつもりはありませんが、お話に具体性がないとカウンセリングが難
   しいですね」と、何について、またはどのようなことについて意気地なしと感じている
   のか、発言の意図を確認する。
・娘に対し「お母さんが意気地なしと言っているが本当にそうなのですか」と、母親が意
  気地なしと指摘した発言、または行動の背景にある気持ちを聞かせてほしいと伝える。

<参加者の声>
カウンセリングの一場面、一言だけを取り上げているため解釈が難しいとの声。

<解説より>
カウンセラーは、母娘の間に存在する人間関係のプロセスに気づき、そのプロセスを正して「こうあるべきである」という気持ちに駆られないこと。
母娘の関係を変えるというより、二者をともに動かすことを考えるべき。カウンセリングの効果が少ないときに、カウンセラーが親や子供に腹を立てたり感情的になったり冷淡になったりすることもあるが、このようなときは三角関係に巻き込まれている証拠である。


練習5-9
父親との関係に悩む中2女子C子さんの事例。C子さんはいつも父親に叱られており、ひどい時にはブス・頭が悪いと言われる。ところが時に優しくなり物を買ってくれたりする。
C子さんは自分が父親から愛されているのか嫌われているのかがわからない。ひどいことを言われると惨めな気持ちになり自分を傷つけたくなる。

各自このケースの対処の仕方を考えて発表。
C子さんの自己肯定感を高めること、父親の態度に右往左往せず自分の基準で考えられる
 ようになることを目標に、父親のことをどう思っているのか、自分のことをどう思ってい
 るのかを聴いていきたい。
・父親の優しいとき、叱るときはどんなときなのか、まず事実を確認。本当に叱っている
  のかC子さんの認知を確認する。どうしたら叱られなくなるのか・叱られることが減らせ
  るのかを一緒に考える。
・「自分を傷つけたくなる」という訴えを見逃さない。どの程度の行為か事実確認。その
  上でC子さんの心理的リアリティを全面的に受け止める。
・父親の叱っているとき、優しいときはどんなときなのか、C子さんに思い当たることがあ
  るのか確認してみる。その上で父親の態度がC子さんのせいで変わるのではなさそうと気
  づいたり、父親の態度で一喜一憂しなくなるように支援したい。

<参加者の声>
解説に「父親を一人の特色ある人間として理解し、欠点も長所もあわせ持つ人格として理解する」とあったが、中2でそこまで理解できるものなのか。まだ家族は絶対的なものではないのか。今の子供にここまで理解できるものなのか。


練習5-10
三者の三角関係とそうでない関係の違いを考察。

<解説より>
・三角関係でない関係とは、たとえば「他者を修正したいという強い感情を持つことなし
  に自分の意見が表明できる」
・三角関係がもつれている例とは、たとえば「一人ひとりは、他者に対して感情的に反発
  し、反動的な行動をとる」
  三角関係がもつれると、二者の行動は自由でなく、いつも他者と密接に関係している。


②時事問題について

次の項目について意見交換がなされた。

・家庭内の不適切行為を未然に防止するための方策について
IOT社会におけるセキュリティ対策や操作性・親和性について

4.次回について
〇実施項目:
①カウンセリング練習帳を用いた学習を継続 
②家族カウンセリングDVD視聴 
③参加者からの相談、検討したいテーマ(時事問題など)について
〇日時・場所:229日(土)予定 14001700/西白井複合センター研修室




【産カ北チ】2020年9月26日(土)実施報告、10月24日(土)予定

1.参加者:4名 2.場所:白井駅前センター 研修室1 3.実施内容: ①学習内容: 教材『カウンセリング練習帳ー人間関係システム視点ー』(水野修次郎著、ブレーン出版)を使用。 第6章  家族カウンセリング P97~102 1-セルフの分化 家族カウンセリングで注意が必要なのは、...